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動物会議 ケストナー

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    「動物会議」E・ケストナー読了。

     

    戦争が絶えない世界。

    大人たちはそれを食い止めるべく会議を重ねるけれど、

    ただ会議のための会議を重ねるだけで、

    いっこうに具体的に戦争を止める具体的な手立てを打ち出せない。

    そんな間にも犠牲者はどんどん増えてゆく。

    ときに、子どもたちがまっさきに犠牲になる。

     

    そんな状況に立ち上がったのが動物たち。

    世界中の動物たちが一カ所に集まり、会議をする。

    人間に戦争をやめさせるために。

    子どもたちが犠牲にならないように。

     

    そして、結局、動物たちの知恵が人間を上回り、

    人間たちに戦争をやめさせる、

    という物語。

     

    …と書くと、なーんだ、そんな話か、

    と思うかもしれないけれど、

    全編にただようユーモアと、

    戦争を憎む気持ちと、

    子供達への愛情と、

    未来への信頼に満ちた文章に、

    ストーリーのシンプルさ以上のゆたかなものを

    きっと感じると思います。

     

    この作品は、1949年、戦後4年の出版。

    第二次世界大戦が終わったにもかかわらず

    また米ソの冷戦が始まり、

    いっこうに戦争の教訓から人間は学んでいない

    とケストナーは感じたのかもしれませんね。

    実際1950年には朝鮮戦争が起きました。

     

    バカな大人のなんと多いことか!

     

    と嘆かずに、こんな愉快な形でこどもたちに未来を託したケストナー。

     

    この作品は、いまでも十分有効な言葉に満ちていると思います。

     

    動物たちが人間と交わした条約。

    本当は全部書き抜きたいところですが、

    それはぜひ本文を読んでもらうことにして、

    ここではその第5条。

     

    今後いちばんよい待遇を受ける役人は、教育者とする。

    子どもをほんとの人間に教育する任務は、

    いちばん高い、

    いちばん重い任務である。

    真の教育の目的は、

    悪いことをだらだらとつづける心を許さない、

    ということでなければならない!

     

    日本の政治家諸君、よく読み給え!

    そして胸に手をあてて考え給え!

    あなたがたは、ただ、

    悪いことをだらだらとつづける心の持ち主ではないか、と!

     


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